マットと光沢のあいだ。樫原ヒロさんの「ジュテ ルイユ」

マットと光沢のあいだ。樫原ヒロさんの「ジュテ ルイユ」

樫原ヒロさんの「ジュテシリーズ」は、これまで親しまれてきた仕上げでの制作を終え、新たに「ジュテ ルイユ」という仕上げへと移行しました。

これまでのジュテは、くすみを帯びたマットな質感が印象的でした。静かで重厚感のある佇まいを受け継ぎながら、新仕上げの「ジュテ ルイユ」ではマットな風合いの中にほどよい光沢が加わっています。

匙面やフォークの先端、ナイフの刃の部分にやわらかく光が立ち、以前のものに比べると少し明るく軽やかな表情に。全体の落ち着きは残しながら、光を受けたときに素材の表情や輪郭の美しさがより感じられる仕上げです。

スプーンはやわらかな光沢を纏うことで、匙面の丸みが美しく引き立ち、スープをすくう何気ない所作までも優雅に見せてくれます。フォークの先端に宿る光は、細く伸びるラインの繊細さをより際立たせているかのよう。また、ナイフの刃に生まれる光の揺らぎは、静謐な佇まいの中にシャープな気品を添えています。

ジュテという名前は、バレエの跳躍を意味する言葉から。先端がふわりと動きを持つような造形は、食卓に置いたときにもどこか軽やかです。料理をすくう、刺す、切るという日々の動作に、ほんの少し余白を添えてくれるようなカトラリーです。

アンティークのような落ち着きと、日常の食卓に自然と馴染む明るさ。そのどちらも備えた「ルイユ」は、和洋を問わず、さまざまな器と合わせやすい仕上がりです。お茶の時間の菓子皿に添えても、食事の一皿に合わせても、料理と器のあいだに静かな輪郭をつくってくれます。

樫原ヒロさんの作品

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