光を受けて、色がほどける。黒川登紀子さんの「サーバー ブルー」と「プレート ルビーゴールド」

光を受けて、色がほどける。黒川登紀子さんの「サーバー ブルー」と「プレート ルビーゴールド」

香川県高松市の工房で、色彩豊かなガラス作品を制作する黒川登紀子さん。やわらかなスモーキーカラーから、目を奪われるような鮮やかな色まで。その作品には、ガラスならではの透明感と、色そのものを楽しむ喜びがあります。

今回ご紹介するのは、涼やかな青をまとった「サーバー ブルー」と、鮮烈な色彩が印象的な「プレート ルビーゴールド」。静かな青と、華やかな赤。異なる表情を持ちながら、どちらも光によって色合いを変え、テーブルの景色を鮮やかに映し出します。

水のように澄んだ「サーバー ブルー」

淡く青みを帯びたガラスは、光を含むと水のように澄み、影の中では少し深い青へと変わります。

丸みを持たせた胴から、細い首へと続く伸びやかなかたち。ぽってりと厚みのある口元が全体を引き締め、やわらかな輪郭の中に、ほどよい緊張感を生んでいます。黒川さんのサーバーに見られる、穏やかさと端正さをあわせ持つ佇まいです。

この色は、一年間貯めたガラスの破片を混ぜて出来上がるもの。どんな色が入っていても、大体この色になるのだそう。でも、微かに毎年違うのだそうです。

お茶の色を重ねて楽しむ

透明感のあるブルーは、中に注ぐ飲み物の色によって印象が変わります。

淡い緑の煎茶を注げば、青と緑が重なった涼やかな色合いに。琥珀色の和紅茶やほうじ茶を合わせると、ガラスの青が飲み物の温かな色を静かに引き締めてくれます。

お茶のサーバーとしてはもちろん、水や果実を入れたドリンクにも。使うたび、ガラスと飲み物がつくる色の組み合わせを楽しめます。

テーブルに色を置く「プレート ルビーゴールド」

鮮やかな赤紫色が目を引く「プレート ルビーゴールド」。一見すると力強い色ですが、薄く広がるガラスを光に透かすと、淡いピンクから深いルビー色まで、豊かな濃淡が現れます。

中央はゆるやかにくぼみ、縁に向かって大きく広がるかたち。余白をたっぷりと残して菓子を一つ置くだけでも、プレートそのものが背景となり、盛り付けを印象的に見せてくれます。

菓子や果物を、小さな景色に

白い生菓子や透明感のあるゼリー、淡い色の焼き菓子を合わせれば、プレートの鮮やかさが輪郭をくっきりと引き立てます。桃や葡萄、柑橘など、季節の果物を盛るのもよさそうです。

反対に、ベリーや赤い果実を合わせれば、同系色が重なった奥行きのある景色に。料理や菓子の色との組み合わせを考えることも、色ガラスを使う楽しみの一つです。黒川さんのプレートは、光に透かすことで印象が変わり、盛るものの色を受け止めてくれます。

涼やかなブルーのサーバーと、華やかなルビーゴールドのプレート。二つを並べれば、静と動の色が響き合い、いつものお茶の時間に新しい景色が生まれます。

窓から差し込む光や、注ぐお茶、盛り付けるものによって変わる表情を、ぜひ日々のテーブルで楽しんでみてください。

黒川登紀子さんの器

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