「一番茶・二番茶」茶ことば大辞典 The Dictionary of Tea Terminology #19

「一番茶・二番茶」茶ことば大辞典 The Dictionary of Tea Terminology #19

「一番茶・二番茶」

一番茶(名)いち・ばん・ちゃ
❶その年の最初に摘み取って作った茶。品質が最もよい。《季春》
❷最初に入れた茶。

二番茶(名)に・ばん・ちゃ
❶一番茶を摘んだあと、2回目に摘む茶。
出典:小学館 デジタル大辞泉より

やわらかな春の光を受けて芽吹いた一番茶と、初夏の陽を浴びて育つ二番茶。同じチャノキから生まれるお茶でも、その味わいは少しずつ異なります。

一番茶は、その年に最初に摘まれる新芽からつくられるお茶。冬のあいだに蓄えた栄養をたっぷりと含み、旨味や甘みが豊かで、香りはみずみずしく澄んでいます。枝先のやわらかな芽を摘み取ったあと、その下に残った葉の付け根から新たな芽が伸び、次の季節の茶葉へと育っていきます。挿絵のように、ひとつ上の芽を摘んだあと、すぐ下の節から次の芽が立ち上がってくるのです。

二番茶は、そうして一番茶のあとに伸びてきた芽を摘んだもの。日差しを多く受けることで、軽やかな香ばしさとほどよい渋みが現れ、すっきりとした飲み心地に仕上がります。

どちらが優れているということではなく、季節の移ろいとともに現れる味わいの違い。その背景にある茶農家の一年を思いながら、飲み比べてみる時間もまた、お茶の楽しみのひとつといえるでしょう。

イラスト=葛原美晴
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